中心に座らない社会起業家・国内・海外・経済・エンターテインメント・スポーツ・芸能・テクノロジー・地域情報など、様々なジャンルの気になった出来事を独自の視点で綴ります。

スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

中心に座らない社会起業家


茨城、千葉、栃木の関東3県にまたがる霞ヶ浦。琵琶湖に次いで日本で2番目に大きなこの湖がかつて持っていた豊かな自然を再生させようと、地域住民主導による「市民型公共事業」を立ち上げた社会起業家がいる。住民や企業、行政が互いにパートナーシップで結ばれ、目覚しい成果を上げているこのプロジェクト。一体何が住民の心を捉え、企業や行政を動かしたのか。その原動力を探ってみた。 霞ヶ浦は湖面積だけで220平方キロメートル、流域面積はその10倍。

3県にまたがるけど、地域一体になれるのかな?
【ライブドア・ニュース 2007年01月15日】- 茨城、千葉、栃木の関東3県にまたがる霞ヶ浦。琵琶湖に次いで日本で2番目に大きなこの湖がかつて持っていた豊かな自然を再生させようと、地域住民主導による「市民型公共事業」を立ち上げた社会起業家がいる。住民や企業、行政が互いにパートナーシップで結ばれ、目覚しい成果を上げているこのプロジェクト。一体何が住民の心を捉え、企業や行政を動かしたのか。その原動力を探ってみた。

 霞ヶ浦は湖面積だけで220平方キロメートル、流域面積はその10倍。最大水深7メートル、平均水深4メートルという遠浅の海跡湖には、かつて様々な動植物が生育していた。1970年代以降、大規模な水資源開発が始まり、全周250キロの湖岸はコンクリートで固められ、逆水門が閉鎖されて海水の流入が絶たれた結果、水質汚濁を招き、動植物の生態系は悪化した。年々汚れていく湖の様子を見ながらも、資金も設備もない地域住民らにはなす術(すべ)さえなかった。

 こうした状況の下で、「霞ヶ浦再生への道は、霞ヶ浦を知ることから始まる」と考え、その周囲250キロを歩いて調査した当時農林省の研究員がいた。95年に「霞ヶ浦アサザプロジェクト」を立ち上げたNPOアサザ基金(茨城県牛久市)代表理事の飯島博さん(51)がその人だ。小学生を中心とした自然観察会のメンバーを連れて歩き、動植物を発見した場所を地図に書き入れたり、昔の湖畔を知る地域住民を尋ねたりして、湖を4周もした。そうした中で、飯島さんが着目したのが、北海道以外の全国各地の池や沼に生息するアサザ(ミツガシワ科)という黄色い5弁の花を咲かせる多年草の浮葉植物だった。

 飯島さんはある日、沖は白波が立つほど荒れているのに、群生するアサザの近くには波がなく、護岸の近くにはほかの植物が多く成長している光景に出会う。アサザの群落が波消し効果を生み、護岸近くに砂が積もって浅瀬を作り、ほかの植物が生育できる環境を作り出していた。「植物が多ければ魚や昆虫などが集まる。アサザを利用すれば、膨大な費用を必要とせずに自然の力で湖を再生できる」。さっそく飯島さんはタウン誌や地元ラジオ局を通じて、アサザの種を発芽させて成長した苗を湖に植えるというアサザの「里親制度」を住民に呼びかけた。

 「霞ヶ浦の湖面に、絶滅寸前の水草アサザの群落を取り戻そう」という判りやすいビジョンは、最初に小学生の心を捉えた。霞ヶ浦を学習の対象にするというこのアイデアは、教育現場でも賛同を得た。参加者は、100人、1000人、1万人と膨れ上がっていったという。自分で湖に植えたアサザが気になって、霞ヶ浦に足を運び始めた子どもたち。現在までに近隣の170校以上の小学校を含め、200を超える学校が手を上げ、地域住民13万人以上が参加している。そっぽを向かれていた霞ヶ浦が関心の的に変わった。


13万人も参加者が増えているですね。このプロジェクト末永く続くといいですね。

地域住民のほかに、農林水産省、学校、企業、研究機関、官庁などが参加するこのプロジェクトは、「市民型公共事業」と呼ばれる。国土交通省が沖から運んだ砂でコンクリートの護岸に浅瀬を作り、そこに子どもたちが育てたアサザが植えられた。現在、大規模なものが湖の周辺に11カ所。設置から1年で激減していた動植物が数十種類も復活した。さらに、水草が根付きやすいように、流域の木材を利用した消波装置が提案され、国の公共事業に採用された。飯島さんたちが地元林業と国の調整役を務め、森林管理と湖の再生をつなげる仕組みをこしらえた。

 飯島さんは「行政はもともと縦割りで機能する組織です。私はその壁を『壊す』のではなく、『溶かす』ことによって、その専門性をプロジェクトに活用します」と発想の転換を挙げる。NPOは異なった組織を結び付けて、新たな機能を生み出す生体内のホルモンのような役割を果たすべきで、「壁」から「膜」に変えるべきだと飯島さんは説明。つまり、ほとんどのNPOが「行政を補完する」という考えに基づいているとその現状を指摘する。

 企業、行政、研究機関などから様々な人が、飯島さんを尋ねてやって来る。そんな中から生まれたユニークなプロジェクトも進行している。宇宙開発事業との協働で始まった「宇宙からカエルを見つめよう」もその一つ。衛星画像から湧き水のある地点を抽出し、小学生が実際に現地を調べ、アカガエルの産卵などのデータを集めるというもの。また、霞ヶ浦の外来種対策として、漁業者が水揚げしたブラックバスなどの外来魚を買い上げ、魚粉や堆肥にして流域の農業や畜産に利用し、それを肥料にした有機農産物の流通を図り、商品化しているものなどだ。

 異なった分野を巧みに結び付けて、霞ヶ浦流域の自然を再生しながら、自然と共存できる社会を目指す飯島さん。行政を中心として展開した従来の公共事業と違って、事業の中心に組織を置かず、代わりに「協働」の場を中心に設けている。地域住民にとって判りやすく、参加しやすく、生活に密着した「循環型」事業を発案する飯島さんは、行政や企業の力を上手に引き出す術に長けている。縦割り政策による「問題解決型」の事業を推進してきた行政や、利益第一主義の呪縛から逃れられない企業で働く人たちが、飯島さんに会いにやってくる理由がこの辺にあるのではないか。

 一方で、飯島さんの発想や考え方を理解できない人も少なくないという。「そういう方たちには、(私に対して)『あきらめる』か『慣れてください』とお願いします」と飯島さんは笑い飛ばす。一つの起業が成功すれば、次の起業に取り掛かる。自分自身は「場」に過ぎないと表現する飯島さん本人は、決して事業の中心に居座らない。しかし、志ある人を中心に、常に多くの人たちに囲まれている。


1日でも早くきれいな霞ヶ浦になって欲しいですね。

(引用:ライブドアニュース)
スポンサーサイト
Copyright © こんな事あったんだ♪ All Rights Reserved.
Template Desingned by きゃんたまんの実験室
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。